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ITコーディネータ 針生徹 の blog
2004年 12月 18日 ( 1 )
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イントラブログ続き
前回のエントリで書いたことは、要はキャズムを如何に超えるか、ってことだ。

昨年からイノベーター達がブログというものを始め、今年はアーリーアドプターが一挙に増えた。このテクノロジーを業務にも活かすには、世の中のキャズムを超えるのが先か、社内のアーリーアドプターを増やすのが先か、とすると、当然社内が先行した企業の方が世の中で有利な位置を占めることが可能となるだろう。

あ、知らない人にはなんか宇宙人語みたいだろうけど、キャズムというハイテク製品のライフサイクルの話に出てくる言葉である。検索すれば色々と解説ページがあるだろう。

初期市場
  A.イノベーター(テクノロジーマニア)
  B.アーリーアドプター(ビジョナリー)
メインストリーム市場
  C.アーリーマジョリティー(実利主義者)
  D.レイトマジョリティ(保守派)
E.ラガード(懐疑派)

この、BとCの間にある深い溝をキャズムと呼び、これを超えられるかどうかが普及の鍵、または落とし穴となる。ブログは丁度今キャズムに差し掛かっていると感じる。

アーリアドプターは新しいテクノロジーをビジョン達成の手段として評価するが、アーリーマジョリティーは実利を納得するまで動かず、有効な先行事例と強力なサポートを求める。ワシがITコーディネータとしてやっている百選だの応援隊だのってのはまさにここの橋渡しだな。

先のエントリで紹介した、シックスアパートや日立製作所の人の話は、ブログを製品として提供する側の論理であり、だから日報義務化などという先行事例作りの発想が出てくるのだろう。

だが、ブログに限らず、コミュニケーションとか情報処理という分野では、ツール自体が持っている機能よりも、ユーザーやネットワークによる創発にこそ意味があり、キャズムを越えられるかどうかは、この意識をどれだけ広められるか、に依るのではないだろうか?

そもそも、企業の競争力強化の為のIT活用なのだから、上のようなユーザー分布を固定的な物と考えるべきでなく、イノベーターはともかく、山の頂点がアーリアドプターに来るような企業へ変身していかなければならないのである。キャズムという谷そのものを埋めてしまうのだ。

逆に、テクノロジーには疎くとも、そういう意識改革やコミュニケーションの重要性に気付いている人も居る筈で、そういう人達を掘り起こしたり繋ぎ合わせていく為にブログを使う、という方が目的に適っていると思う。

ただし、ちょっと話は逸れるが、匿名性の問題もある。現在のブログの隆盛は匿名だからこそという面は大きい。しかし、社内で完全匿名なんて無理だろうし、管理面からも個人の特定は必要になるだろう。

そういう状況で、忌憚のない意見ってのをどれほど書けるものなのか?

また、仮にブログ活用で何らかの効果が出たとして、どのように評価するのか? 個人のバカ話と違って、業務に有効なコンテンツを書くというのは相応の工数が掛かる。それに対して何の報奨も無かったら果たして書く人は増えるのか? 評価するとしたらどうやって?

と言うように、IT活用ってのは組織や業務の仕組みの中の構成要素なのだから、そのテクノロジーが世の中のキャズムを越えたかどうか、とは全く別の問題も併せて解決していかなければ目的に合った効果は望めないのである。
by HarryBlog | 2004-12-18 17:06 | IT Coordinator | ↑Top  
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