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ITコーディネータ 針生徹 の blog
ヒューマン 2.0
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) ← Amazon アソシエイト

渡辺千賀 : On Off and Beyond

先日、アメリカの大学に在学中の若者と会った時、たまたま持っていたこの本を紹介した。と言っても、単に読み物としてであって、これから社会に出る人の指針としては微妙。

初代アルファブロガーのベストイレブンであり、今年もノミネートされている彼女の語り口はとても読み易く、新幹線の中だけで読み終えられた。

あくまで脳天気なシリコンバレーの住人の生態はブログネタ的な面白さはあるんだが、これが 2.0 とか言われるとそりゃ違うだろと言いたくなる。

東大→三菱商事→ MBA →マッキンゼー→起業→単著という彼女の勝ち組キャリア、そこで培った価値観から見ると進化系に思えるのかもしれないが、こういう話を読むと 30 年前の青山・六本木辺りの住人達を想い出してしまうんだけどねぇ。成功したのも失敗したのも色々だけど、自分の好きなことを追求して大学や会社を辞めて挑戦している人達はいっぱい居たよ。

芸術家なんてのもそういうのばっかりだろうし、飲食業とか風俗系にしたってそう、農業や漁師だって独立事業主だし、スケールの違いはあるとしても、彼女が見てきた世界以外の方がよっぽど進化した人達は多いんじゃないだろうか?

でも、一つの街全体、仕事も日常生活もこういう人達ばかりに囲まれて生きるってところが決定的に違うんだろうな。日本の会社で「こんなの自分の生きる道じゃない!」と感じている人でも夢を見られるような気にはさせてくれる。

だけど、Amazon のカスタマレビューにもあるように、学歴・コネ・カネの話ばかりで反感を覚える人も多いと思う。成功すりゃ桁違いだとしても、結局はそこかよ、みたいな。

まぁ、ヒューマン 2.0 なんてのは出版社のマーケティング上のネーミングだろうから、一つの観察事例として読めばそれなりに楽しめる。できれば負け組側のブログを探して併読すればさらに参考にはなると思うけどね。

余談であるが、ヒューマン 2.0 の働き方として紹介されている「フリーランス」「ライフスタイルワーカー」「チャンクワーカー」「ポートフォリオワーカー」なんてのも「すててこ」を「ロングトランクス」と言い換えるネーミングの罠かもしれないのでご注意。

ネーミングの罠「すててこ・ロングトランクス」と「個人請負・IC」: 実践ビジネス発想法

せっかくアフィリエイトリンクを貼ったのに、セールスが下手ですな。>ワシ
by HarryBlog | 2007-01-11 12:52 | Books | ↑Top  
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針生 徹

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