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ITコーディネータ 針生徹 の blog
探訪
小学4年か5年の頃に仲の良かった友達が引越し・転校してしまった。

高幡不動。京王線で一本であるが、世田谷辺りの小学生の感覚からすれば大変な山奥である。だが、今生の別れのような気はしなかった。一応東京だし。

相変わらず毎日は面白かったので次第に忘れていったが、何かの折りにそいつの話が出たとき、「よし会いに行ってみるか」なんて誰かが言い出す。

駅名しか聞いていなかったのだが、行きゃなんとかなんだろ、なんてやはり小学生の浅慮である。いや、今でも変わってねぇか。

モノレールが既に在ったかどうかは覚えていないが、多摩ニュータウンなどは未だ無く、百草園とか多摩動物園とか、やはり紛れもない山奥だった。

参拝客はそれなりに居たんだろうが、下北沢なんかと比べると随分小さな駅舎を出ると、ロータリーを囲んで土産物屋や食堂が数件立ち並ぶだけ。その先はいきなり緑の多摩丘陵、子供から見れば立派な山である。

方角も不明なんで、とりあえず参道を進む。街道を越すともう境内であるが、そんな所に用は無い。山と反対側を迂回すると民家が並んでいるがどうやら古くからの地元民のようである。アパート暮らしから待望のマイホームを手に入れたのだから新築に違い無いと勝手にイメージしていたんで、ここは素通りする。

墓地を回って山の裏側へ出ると思いの外視界が開けていて、盛んに造成中のようであった。これですよこれ。結構な広さであるが、未だ家はまばらにしか建っていない。半日掛けてほとんど全区画を歩き通したローラー作戦の結果、遂に念願の表札を見つける。

そんなに珍しい名字じゃないし、親父の下の名前を知っていた訳じゃないけど、もう歩き疲れたからここに決めた!

ところが、呼び鈴に応答が無い。せっかく訪ねてきてやったってぇのにどういう料簡だぁ?

庭に回って中を覗いてみる。確かに人の気配は無いな。居留守って訳じゃ無さそうだ。どこもきっちり鍵閉まってるし。おい、どうするよ?

途方に暮れながら再び窓を見ると、上部に小窓がある。 「おいっ!」 と、肩車して貰って手を伸ばしてみると… 開いた!

大人じゃきついだろうが、手さえ届けば子供なら簡単に侵入できる。内側から鍵を開け、堂々とお客様として中へ入り、腹が減っていたので冷蔵庫にある物を片っ端から食い散らかしながら、後は家主の帰りを待つばかり。

そして、感動の再会! いやぁ良かった良かった。
by HarryBlog | 2006-10-09 06:31 | Memories | ↑Top  
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針生 徹

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