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ITコーディネータ 針生徹 の blog
この辺りか
体系化力ねぇというエントリのコメント欄が面白いことになってるな。

ビジネス側、ソフトウェアアーキテクト、そして IT コーディネータとしてのワシ、微妙な温度差があるねぇ。

アーキテクトと言えば、下記記事の豆蔵 CEO 羽生田氏の言葉が印象深い。

@IT:ITアーキテクト宣言!
 「ビジネス分析、要求分析(仕様定義)、システム設計・実装。これら3つの段階はシステム開発の基本中の基本である。つまり、それぞれWhy、What、Howに当たるものだ。しかし、うまく機能していない」と羽生田氏はつぶやく。このような一連の問題をさらに簡略化し、問題の核を絞っていくと、「要求」(ビジネス)と「設計」(IT)のリアルタイムの同期がどこまでうまく機能しているか、ということになるかもしれない。羽生田氏はこれを、経営とITをつなぐ技術通訳のような人材が求められると表現し、このような技術通訳者こそ、“アーキテクト”と呼ばれる役割を担う人材であるとする。
同じ通訳であるが、IT コーディネータは Why から What の部分、アーキテクトは What から How への連携を分担することになるのかもしれない。

そう言えば、会話相手の yusuke 氏自身もこう書いていたっけ。

@IT情報マネジメント:“建築”と“システム構築”の類似点・相違点
 すなわち、施工主は自身の要求(システムの目的、機能、パフォーマンス、拡張性)をできる限りきちんと定めて建築家に伝え、建築家が作った設計が要求を満たすものであるかどうかを確認していく──つまり、施工主と建築家が、お互いの垣根を越えて、1枚の設計図に向かい協力し合うということだ。
ビルを建てるのが目的ではなく、ビジネスを実現する為にビルが必要だ、という人達の要求を引き出し、まとめ上げ、伝える、という部分をサポートするのが我々 IT コーディネータなのだから、三者の共通言語を模索していこう。

ソフトウェアを離れても、激変する環境の中で企業が解決すべき問題は多い。それを発見し、考え抜き、解決策を導き出すツールとしてロジカルシンキングは有効である。

論理では割り切れない物もあるし、境界よりも上位レベルに真の問題がある場合も多いのだが、少なくとも事象の連関を明確にすることで、どの要素に原因があるのか、どの要素を変えるとどういう影響があるか、などを検証することが可能となる。

こういう思考方法を身に付けると、どの領域に IT を適用するのが効果が高いか判断できるようになるし、現場のビジネスと情報システムの関係、効率的で間違いの少ないシステムを開発する為にユーザー側が成すべき事柄が見えてくる。

「ユーザ企業のITマネジメントとSIerに対する満足度の間には、かなりはっきりとした関係があることがわかった。」そうである。

富士通総研:ユーザ企業のITマネジメントとSIer顧客満足度の関係

IT の適用範囲が広がり、利用方法も変わっている現在、これは情報システム部門だけの問題ではなく、現業部門のエンドユーザーが自分の仕事を遂行するスキルとして考えていかなくてはならない。

大企業システム部長出身のITコーディネータ公江氏の連載でも繰り返しユーザー側の意識改革を説いている。最新号をクリップしておこう。

@IT情報マネジメント:何かがおかしいIT化の進め方(16)
 事業・業務部門にとって必要なITの理解は、経営レベルから担当者レベルでそれぞれの立場によって具体的な内容に違いはあっても、突き詰めれば「ITによって自社の事業や業務がどのように変えられるか」「ITで世の中がどのように変わるか」「この道具をうまく使うためには、やらなければならないことは何か」に尽きる――ITの技術知識などでは決してない。これらの理解は、自部門の業務のIT化の体験や、IT化された業務にかかわることによる体感を通じて会得されるものだ。
 社外の専門家(コンサルタント)には、分析力にたけた人が多い。しかし、問題解決を具体的に考える構成の段階では、必要となる「業界の内情や自社の経営戦略、業務プロセスの実態や社内の人に関する理解度や情報量(特に暗黙知)」によって、社内にいる人が圧倒的に有利な立場にいる。
彼等の思いを共有しつつ、それを論理的な形に具現化するってぇところが双方を経験してきたワシの生きる道なのじゃろうな。
by HarryBlog | 2005-05-24 12:18 | IT Coordinator | ↑Top  
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