神話の世界
さて、エジプトの日本企業のプラントでコックをしていた、もう一人の友人もアテネで合流する事になっていた。通信の途絶したリビアとの仲立ちをワシがしてやったのだ。
ところが、ローマ経由で到着する筈の時刻に空港へ行ってみると、ボードにアリタリアの AZ という文字が全く見つからない。
カウンターで聞くと、「本日はストの為全便欠航。いつ飛ぶのか、どの乗客が他社の便に振り替られたか等一切不明」との事。
別に珍しい事でもなく、アリタリアはその日の気分でストをやるらしい。
日本人のワシは一人で怒っていたが、アラブで揉まれている二人は全く意に介していないようだ。「怒ってもしゃぁないやろ。ゴルフでもやりながら気長に待ちまひょ」
とりあえず当日はストが解除になりそうもないので、ゴルフの後ウーゾという地酒をしこたま飲み、ナイトクラブにも行った。さすがにシャンパンは抜かせなかったが、女の子が飲むコークハイが一杯三千円だと!
そのままでは欲求不満が残るから、アテネの切り札、立ちんぼタッちゃんになだれ込む。名前は忘れたが、昼間は結構人が集まる小綺麗な商店街。しかし、夜の 10 時も過ぎると人影はまばらである。所々に屯しているグループは居るが、一体どれが目的の人達なのやら…
怪しい風体の野郎が三人、30分近くもウロウロしてりゃぁ解るわなぁ。同じようにブラブラ歩いてきた女二人がすれ違いざまに Do you want lady ?
ふ~ん、普通のお嬢さん達だねぇ。気の利いた会話でもすりゃいいのに、Sure , How much ? なんて、ストレート過ぎるか? でも正直でしょ。
後は万国共通ですね。お値段も US$ 60 とアテネにしちゃリーズナブル。すぐ目の前の普通の商店にしか見えない所が連れ込みになっていたし。
やっぱアテネっていい所じゃんかぁ。