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ITコーディネータ 針生徹 の blog
Tokyo Jazz 2008 report 1
ライブハウスへは年に数回は行くが、ホールでのコンサートってのは何年も観てない。しかもこんな大きなホールで大物ばかり続くとあって始まる前からドキドキしていた。いや、単に前日の昼からず~っと呑んで今酔い状態だというだけだったのかもしれないが。

トップバッターは Robben Ford。 彼のアルバムは数枚持っているし、L.A. Express や Yellowjackets も好きだったのだが、最近は iPod に入れてる "Magic Sam" ぐらいしか聴いていないなぁ。

ジャズの素養もあり、西海岸フュージョンでもいい味を出すが、ベースはあくまでブルースである。ブルースってのはジャズやロックのルーツであり、歴史も精神も奧が深いもんであるが、Cream から入ったワシとしてはシカゴ系から発展したブルースロック、それも白人ギタリストがやるのがなんともカッチョエエと感じるんだなぁ。

その Cream のカヴァーでも有名な Albert King の "Born Under A Bad Sign"


何故に "Pink Cadillac" の映像が使われているのか見ていないので知らないが、悪い星の下に生まれたって話なのかな? 確かにこの絵には彼の高音で良く通る声にクリアで太い音色でチョーキングを多用したフレーズが絡む、正統ブルースロックが合っている気はする。1968 年の名曲を 20 年後にカヴァーした物をさらに 20 年後に観ても全然古くないのが驚きである。

さて、紹介だけで長くなってしまったが、そろそろ当日の様子を。

もう 60 歳近いのだから元祖イケメンもさすがに皺くちゃっぽくなっていたが、声は相変わらず力強いし、ギターの音色も良い。Clapton のウーマントーンよりも密度が濃い、と言っても往年の King 達のフルアコの箱鳴りとも違い、サスティーンもコンプも効きながら繊細な指先の動きが遅延無く伝わる感じで、感情がそのまま音になっているようだった。

もちろん音色だけでなく、カッティング、指弾き、そしてピックでの泣きのチョーキング、と次々と繰り出される多彩な技によってトリオとは思えないほどサウンド全体が厚くなっているのだよね。歌いながらそのメロディと異なるライン、リズム取りでどうやったら弾けるのか不思議であるが、指やピックの間(ま)をよく見ているとワシらがコードをガシャガシャやるのと同じような感覚でオブリガートが出てくるらしい。

そしてソロになるとほとんど即興、もちろん手癖やお約束的なフレーズも出てくるが、ホールならではの広い空間の反響や音圧に乗って自然と指が動いている感じ。超絶フレーズを楽しげにキメる姿は永遠のギター小僧というのがピッタリだな。こういうの見せられるとまたギター弾きたくなってくるのぅ。



ロベン・フォード(g,vo)、トラビス・カールトン(b)、トス・パノス(s)

1. Lateral Climb
2. Indianola
3. Supernatural
4. Riley B.King
5. Cannonball Shuffle
6. There’ll Never Be Another You
7. Peace
8. Lovin’ Cup

by HarryBlog | 2008-09-07 21:43 | Music | ↑Top  
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針生 徹

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