苫米地博士は経歴も実績も凄いし、ブログを読んだだけでも天才だとは思っていたが、癖のある外見や言動からちょっと危ない印象があって敬遠していたところがある。
でも読んでみたら全くまとも。科学と実践に基づいているから説得力もある。
とワシなんかは思うが、平易な文章を追うだけでは奧の深さに気付かないかもしれない。行間を体感できるような、つまり本書で解説しているゲシュタルト能力によって受け取り方が変わりそうである。amazon の書評でも「薄っぺら過ぎ」なんてのがあった。
情報空間と抽象度についてはオブジェクト指向をやったエンジニアにはお馴染みであるが、そこからリーダー論や組織論に繋げてみると、日本的な学校教育やサラリーマン文化に染まっちゃった人は視点を上げるのがなかなか難しいんだろうなぁ。
染まっていないワシは楽しんで読めた。が、フンフンそうなんだよな、という再確認であって、新たな気付きは無いかな、と読み進めた最後、エピローグでガツンとやられた。「未来の結果が現在になる」うぉっ!
他の著作も読んでみようと思わせるのだから、やはりタイトルに偽りはなかったのかも。