苦節十年、ようやく普通車を新車で買える身分になった。バブリーではあったが、見栄だけでベンツや BMW を買おうとは思わない。手の出る価格ならば国産の方がかなり満足感は高いだろう。
社長に相応しい候補として、レクサスの国内仕様であるセルシオかと思って見積もりしてみたが、オプションを眺めているとどれも必要に思えてくる。う~ん、それでなくたって車両価格だけでも分不相応だな。
で、同じくアメリカ向け輸出モデルだったニッサン・マキシマにしたのだ。
V6 3000cc 160ps の VG30E は充分過ぎるパワーだ。試乗してみると、低回転からトルクがあり、ちょっと踏み込むとほとんど音が聞こえないのに、あっと言う間に吹き上がって軽く 100kmh を超してしまう。
そして何より室内の広さに驚く。FF だから床がフラットだし、装飾的な無駄を排して寸法以上のゆとりを感じさせている。
オプションがほとんど無い、ってのもいい。標準でほとんど満足できる。車両価格も 300 万円を切っていたので、唯一オールレザーシートだけ頼んだ。夏は火傷しそうになるってのは後から知ったのだが。
どっしりとした重厚感のある、いかにも高級セダンというスタイル。チャコール・メタリックが良く似合う。滅多に走ってないってのもいい。
トルクがあるから街乗りも楽だが、やはり高速ロングドライブで真価が発揮される。胡座を掻いたままハンドルで集中操作可能なオートクルーズでの定速巡航は楽ちんだし、おバカがパッシングしてきたら、軽くアクセルを踏めば、あっと言う間にミラーの中でちっちゃくなっていく。
仕事でも遊びでもどこへでも乗って行った。独身時代から結婚後まで 10 年乗って、東日本はほとんど通ったな。できれば北海道を走りたかったなぁ。