Cesar Camargo Mariano
1943 年ブラジル生まれ。現在はニューヨークを拠点に渡辺貞夫などの Jazz Fusion 系との共演、プロデュースで活躍している。
MPB (ブラジルポピュラー音楽) の女王であった故 Elis Regina の2番目の夫として公私ともに晩年の彼女を支えた、ブラジルで最も有名なプロデューサー、アレンジャー、作曲家である。
幼少からピアノを学び、卒業後は Bill Evans 等のジャズ・スタイルを研究、'60 年代に Airto Moreira らと結成したサンバランソ・トリオもジャンルで分類すればジャズであろうが、その後の Elis との活動、映画やテレビ関連の仕事を通して、作編曲家・プロデューサーとして大成した。
渡辺貞夫とは、1988 年の ELIS、1994 年の IN TEMPO、そして 1998 年のVIAJANDO からはサダオバンドの一員として度々来日しており、Romero Lubambo とのコラボレーション等で日本でもファンが多い。
彼の曲やアレンジで描かれる情景はとても豊かで、音の重ね方と間が絶妙である。また、独特のパーカッシブなピアノプレイも特に Fusion ぽい曲での歯切れの良いアクセントなる。
ワシとしては、1981 年ヴィオロン(ガットギター) Helio Delmiro とのデュオアルバム "SAMAMBAIA" が一番好きだ。クラシック、ジャズ、ショーロ(ブラジル伝統器楽)、サンバ、ボサノバなどが見事に融合し、聴きやすく、かつ意外性にも溢れた刺激的な収録曲の多くがスタンダードとなっている。