ITコーディネータ 針生徹 の blog |
以前も紹介したが、CNET Japan 梅田望夫氏がまた世代論を扱っている。
CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:ゲーマー世代の若者といかに付き合うか CNET Japan Blog - 梅田望夫・英語で読むITトレンド:ゲーマー世代は上の世代から見ると「異常に生意気」? そのリンク、トラックバックを追ってみると、なかなか興味深い考察が展開されていて、読み耽ってしまった。 sameoの生活断片 - 「サロンに改革者はいない」に触発されたネット世代論 Unforgettable Days: 「ネット世代論」には、ある種の真実があると考える McDMaster's Weblog : 根拠を欠く世代論 *0410.jp/memo/: 世代 ワシ自身は、世代であれ何であれ、何かの分類で一括りにして論ずることに懐疑的、と言うか、統計的なパーセンテージの低い所の方が興味の対象なのであるが、仕事柄色んな種類の人間を寄せ集めたプロジェクトを動かしていかなきゃならないのだから、こういう話も参考にはなる。 Unforgettable Days より引用 この「敵/味方」と言う二項分類的発想が、ゲーマー世代・ネット世代を特徴付ける鍵と言えそうです。結果、「妥協」や「落とし処」と言う考えが生まれにくいのでしょう。日常的な人間関係の中で、なるほどと思い当たる所は多いのであるが、これはゲームやネットが原因だと言えるのであろうか? ワシはむしろ、狩猟民族に征服された文化的な遺伝子が2世代を経て芽吹き始めたということであり、たまたまテクノロジーがキャズムを越える時期と一致しただけ、というように感じている。 まぁ、ゲームやネットが無ければ、こんなには安易に「論理的結論に絶対的な自信」や「自分が勝利すると言う自信・楽観論」は持ち得なかったとは言えるかも知れないし、現実的な落とし所よりも勝ち負けに拘ったり、ゲームオーバーしたらブチっとリセットすりゃいい、って発想はまさにゲームそのものではあるな。 逆に、こういう風に分析して、類型化してみたり、因果関係を導こうとするのも、ゲームというかプログラム的に人間を見るような印象もある。そういう要素還元主義的な考え方によって、有効/無効とか、適/不適とか、損/益とか、様々な二項対立を生み出しているのは、敵/味方や勝ち/負けに拘泥するのと一緒なんじゃねぇか? 旧世代/新世代も同様。 このキャズムを越えた後のインターネットユーザは指数関数的に増えていきます。これも、実感しているところではあるが、ネットによって無数の価値観に触れられるようになったことが原因なのか、そういう物を希求する人達のコミュニケーション手段としてネットが発達したのか、おそらく両方、そしてそれ以外の様々な要因が複雑に絡み合っているのだろう。 ただ、これが 70 年代生まれ以降の世代だけに特徴的な現象とは思えない。 境界を出会いと交換の場所ではなく、自己を防衛する壁と捉え、同質の仲間だけで閉じ籠もろうとするのは、ムラ社会に育った世代の方が強いだろうし、そういうサロンをこじ開けようとして玉砕したヒーローというイメージでホリエモンの方が人気が出たんじゃないかな? それはともかく、世代論で相手(敵?)の特徴を理解できたとして、その溝をどう埋めていくか、という方向性は誰も指し示せてはいないようで、ワシにしたってそうなんだが、少なくとも梅田氏が最初に紹介した "Got Game" という本の著者のように、「若い世代をおだてあげて、木に登らせて、うまく利用する」ってのは違うだろうな。 相手がどうであれ、自分の問題だと認識する契機としたい。
by HarryBlog
| 2004-11-09 14:43
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