赤ん坊の頃は誰にでも笑顔を振り撒いて和ませていたのに、小学校に入ると場面緘黙症という症状で家の外では何も喋れなくなり、当然いじめられてもいたようだが、それでも遊んでくれた親友と中学でも一緒のクラスになって同じ部活を始めたら少しずつ明るさを取り戻してきた末娘君。
そんな彼女が望みながらも得られなかった天真爛漫な社交性を、大震災で同居することになった小学生が、見せつけてるつもりは無いとしても常に目に入ってくるうちに耐えられなくなってキレてしまった。でも、そういう自分が嫌だから、なんとか折り合いを付けようと格闘中の十四の春。
頑張れよ、見守っておるから。